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- 2014.06.12ブラジルと仏教展オープニング映像
現在ミュージアムで公開されている
オープニング映像です。ぜひご覧ください。
2014 サッカーワールドカップ ブラジル開催記念 特別企画
「ブラジルと仏教展 一番遠くて近い国」オープニング映像サッカーワールドカップの開催に湧くブラジル。2016年にはオリンピックを控え、日本中、世界中の注目を集めています。南米大陸の約半分を占める広大な国土は、世界第5位、日本の約23倍。カラフルな国旗は、豊かな自然を表す緑、豊富な資源を表す黄色、透き通った空を表す青、と言われます。私たち日本人にとって遙か2万キロ離れたブラジルは、地球を半周した正反対にある、最も遠い国のひとつです。サッカー王国、サトウキビやコーヒー、サンバやボサノバ、カーニバルなど、様々なイメージが浮かびますが、決して忘れてはならない事実があります。それは、世界最大、150万人に及ぶ同胞、日系移民を擁する国であるということです。最も遠い国に、日系人が150万人も暮らしている。その人たちは、多種多様な民族や文化が渦巻くブラジルの中で、誰よりも力強く生き、その強靱さで尊敬を集めている。はたして想像できるでしょうか。ブラジルは、もっとも遠くにありますが、実は日本に最も関係の深い国なのです。始まりは、今から106年前、明治41(1908)年に神戸港を出発した781人の日本人移民でした。新天地への移民を企画したのは、水野龍という人物です。本門佛立宗の信徒であった彼は、過酷な開拓生活に信仰の力は欠かせないと考え、僧侶の同行を求めました。これに応えて第一回移民船・笠戸丸に乗船したのが、当時22才の青年僧・茨木現樹、後の茨木日水でした。移民たちの生活は熾烈を極めました。夢は血と汗の中に消え、わずかな希望も照りつける太陽によって渇いてゆくようでした。しかし、彼らは決して立ち止まることなく、この南米の大地に確固たる足跡を刻んでゆきました。今では、「日本人が来てくれたからこそ豊かな国となった」「日本人に任せておけば大丈夫」「ジャポネス・ガランチード=日本人なら信頼できる」という言葉もあるほど、日系人はブラジル社会に欠かせない存在となりました。そのようになり得た理由の核心部には、辛酸極まる歴史の中でなお輝きを失わなかった、日本人の誇るべき徳性と精神性がありました。そして仏教は、彼らの傍らで脈々と生き続け、その魂を支え続けてきたのです。「ブラジルと仏教展」第一回移民船・笠戸丸によって伝えられた仏教は、すでに「日系人の仏教」から「ブラジル人の仏教」へと広がり、人びとの心を照らしています。ブラジル日系移民106年とはブラジル仏教伝来106年。その軌跡と現在を、ご覧いただきたいと思います。ワールドカップ・イヤーである今年は、いろいろな場所で「ブラジル」という名を耳にするでしょう。そんな時、どうか、はるか彼方のブラジルに、日本人の素晴らしいアイデンティティ、その誇りや喜びがあることを見つけてください。同時に、南米ブラジルに力強く息づく「仏教」という人類普遍の思想について思いを新たにしていただければと思います。サッカーワールドカップを入り口に、ブラジルと日系人の歴史、その未来を、仏教の視点から見つめます。※「ブラジルと仏教展 一番遠くて近い国」開催概要期間:2014年6月10日(火)~ 2015年2月1日(日)会場:京都佛立ミュージアム 京都市上京区御前通一条上ル東竪町110開館時間:平日 10時~16時 土日祝 10時~17時休館日 月曜日 ※但し、月曜日が祝祭日及び25日のときは開館。翌日を代休日とします。是非、ご来館ください。