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- 2015.06.17「ヒロシマ・アピールズ・ポスター展」最後の来館者
ミュージアムスタッフの現薫です。更新が遅くなってしまいましたが、ご報告です!
京都佛立ミュージアム 終戦70年特別展示 序 『ヒロシマ・アピールズ・ポスター展』。6月14日に盛況の内に終えさせていただいた翌日、スペシャルゲストが来館してくださいました。
同展示の最後にご来館いただいたのは、シンガーソングラーターの白井貴子さん。80年代ロックの女王と謳われ、現在も音楽と自然を愛するシンガーソングライターとしてさまざまな方面で活躍されています。
今回、KBS京都とBS-11で共同制作されている番組に出演され、その内容が「京都ミステリー」「坂本龍馬」というキーワードから館長の著書『仏教徒 坂本龍馬』を覚えていてくださり、3年ぶりにご連絡をいただいたのでした。
実は、白井さんは長松館長と3年前の陸前高田の支援活動を通じて知り合われました。白井さんは、武田鉄矢さんと一緒に番組をされていた時に、毎回龍馬のお話をお聞きになっていたそうで、歴史、特に幕末の志士たちについてお詳しいことを館長が知り、当寺出版したばかりの著作『仏教徒 坂本龍馬』をお渡ししていたことが今回のご縁につながりました。
14日、京都・都雅都雅さんでのライブを終えられ、翌日、KBS京都で打合せを終えてミュージアムにご来館くださいました。前日のライブも長松館長と伺ったのですが、強く、優しい、清涼感のある歌声に魅了されました。
ミュージアムでは、ご来館早々、『ヒロシマ・アピールズ・ポスター』をご覧いただきました。亀倉雄策先生のヒロシマ・アピールズ・ポスターに込めた思い、理念お話させていただき、燃え落ちる蝶から作品をご覧いただいたのですが、白井さんの豊かで、鋭い感性で作品からのメッセージを受け止められていらっしゃるように感じました。
最後には、長松清風ポスターコーナーもご覧いただきました。限定された人のための仏教ではなく、今を生きるあらゆる人の手に仏教をかえそう、伝えようとされた長松清風の一端を楽しく、時に心痛くもある絵のついたのご指南書を中心にご紹介させていただくことができました。あんまりにもとんちとパンチの効いた作品に、本田さんも大うけでした。
人間を皮肉ったようなものもあるのですが、これもすべて人間の性について教え、本当の生き方に導こうとされたもので、楽しくご覧いただけたのではないかと思います。
1時間以上もじっくりと過ごしていただき、いろいろなお話を伺いました。
今回、白井さんからすばらしいCDをいただきました。福井県丹南地域「こしの都」イメージソング「愛の花を咲かそう」。町おこし映画のイメージソングとして製作されたそうですが、ジャケットが越前和紙。地元の「越前女紙倶楽部(えちぜんめがみくらぶ)」の方々の手作りで和紙のすばらしさを匠の技と共に感じることができるジャケットになっているんです。
しかも、歌詞は白井さんの筆文字で書かれていて、まるで上品で上質なお手紙を読んでいるようで、あたたかい気持ちになります。こうしたすべてを含めて曲を聞き重ねていくと、越前丹南に思いを馳せると同時に、自分の生まれ育った町、生活している町や人を思い返し、その大切さを思い出させてくれます。白井さんが、その土地の歴史、人と真正面から向き合って、心を通わせて作品を生み出されていることを知り、その生き方、スタイルに心から感動しました。
歌詞の最後には、「笑顔の花を咲かそう、未来の花を咲かそう、平和の花を咲かそう、愛の花を咲かそう」と歌われています。本当に素敵な曲です。終戦70年特別展示、この機会に愛と平和をテーマに音楽会ができればどんなに素敵なことかと勝手に想像してしまい、失礼なことを言ってしまったかも知れません。申し訳ありません。
白井さん、本田さんには、お忙しい中、ご来館いただき心からお礼申し上げます。ありがとうございました。
このほかにも、浅葉克己先生とお知りあいだったり、宮澤和樹さんともつながったり、視点や方向性があんまりにもシンクロしていていただいているご縁に驚くことばかりでした。白井さんの森にもぜひ伺いたいです。
12月5日、6日にも京都都雅都雅さんでライブをされることが決まっておられるので(というか、ライブの日にライブ中に決まってました!)その機会にはぜひ次回展示をご案内させていただければありがたいです。
最後の最後のご来館者をお見送りさせていただき、約4ヶ月間展示されていたポスターさん達をスタッフで梱包、次回展示会場の秋田県に無事搬送することができました。
感無量です。本当に貴重な時間をいただきました。ありがとうございました。ありがとうございました!!!