2017.11.01明治維新150年記念展示「維新外伝~日本のアナザーストーリーズ~」明治維新150年記念展示「維新外伝 ~日本のアナザーストーリーズ~」
平成29年(2017)11月1日(水)~平成30年(2018)5月6日(日)
今を遡ること150年。
長期政権の腐敗、幕藩体制の崩壊、幕末の動乱、そして未曽有の大事業、大政奉還。
新政権の樹立を謳った王政復古の大号令。そして、新旧政権が武力をもって衝突した戊辰戦争。
日本は「明治維新」という他に類を見ない大転換によって近代国家としての歩みを始めました。
『歴史はいつでも敗者に背を向けて、勝者を正しいとするものだということを忘れてはならない。』(シュテファン=ツヴァイク)
私たちの知る「歴史」とは、連続した“事実”が積み重ねられたストーリーですが、同時にその傍らには幾多の選択肢があったことも明らかな“事実”です。
『巨大な「もし」を考えるとき、何より必要なのはこの構想力なのである。
歴史に「もし」は禁句だ、などと歴史家がいうのは、自分にそういう構想力が欠けていることを隠すためではないか。』(会田雄次)
明治維新から第二次世界大戦の敗戦まで70数年。
その終戦から70数年の星霜を数え、いま日本も世界も次なる道を模索しています。
明治維新という歴史的スキャンダル。
日本の“夜明け”といわれる明治維新から150年。
今だからこそ、あのとき選んだ道、これまで歩んできた軌跡を見つめ、紡げなかった物語に思いを巡らせます。
あなたの知らない明治維新。
未完の明治維新。
日本人の心の歴史、心の変遷。
私たちはどこから来て、どこに向かおうとしているのか。
維新前夜、彼らが夢に見たこの国の、この世界の未来像とは——。
【展示案内】
現在語り継がれている「明治維新」をあらためて確認しながら、歴史に埋もれた明治維新のアナザーストーリーの数々をご紹介してゆきます。
私たちの知らない明治維新の真実。
大政奉還、小御所会議、王政復古の大号令。
明治維新の背後には権謀術数渦巻く壮絶な権力闘争、思想や信仰の対立が存在していました。
その闘争や対立は凄惨な国内戦争となり、後の日本人の歩みにも暗い影を落とし、得体の知れない暗い影は現代の日本にも深い闇を生み出しています。
私たちは明治維新の「光」に目を奪われて、その「影」を見落としているのではないかー。
影の中にはこれまでの評価が一変するほどの謀略、世界史を覆す純粋な理想があります。
一方は天皇を利用した政治工作であり、
一方は日本人が日本人のために初めて唱えたデモクラシーがありました。
大政奉還150年、明治維新150年、そして坂本龍馬没後150年。
海援隊の『閑愁録』や『藩論』の展示、その詳細な解説を通じて、坂本龍馬たちが夢見た日本や世界へとご案内します。
同時に、海援隊を絶賛した幕末維新の仏教改革者・長松清風、鎌倉時代にデモクラシーの原型を示した世界的宗教家・日蓮の生涯や思想を紹介いたします。
日本とはどのような国か。
私たちはどこから来て、どこへ向かおうとしているのか。
共に考えてゆきたいと思います。
【特別展示物】
・海援隊蔵版『閑愁録』実物 長岡謙吉著 / 1867刊 / 本門佛立宗本山宥清寺蔵
・『藩論 巻一』精密複製 著者不明 / 1868刊 / 同志社大学図書館蔵
・『藩論 覆刻非売限定』 実物 住谷悦治編 / 1970刊 / 関家新助蔵
・『1870年1月20日付 外交文書』精密複写 サー・ハリー・スミス・パークス著 / 1870刊 / 英国公文書館蔵
・『HAN RON』精密複写 駐日英国公館訳 / 1870刊 / 英国公文書館蔵
・『随喜閑愁録』実物 長岡謙吉著 / 1869刊 / 同志社大学図書館蔵
・長松清風書写『随喜閑愁録 』実物 長松清風著 / 1869刊 / 本門佛立宗本山宥清寺蔵
・『海援隊日誌』精密複写 / 長岡謙吉著 / 京都国立博物館蔵
・『立正安国論』国宝 精密複製版 / 1260刊 / 日蓮宗中山法華経寺蔵
【展示内容】
第一章 「伝・明治維新」
第二章 「明治維新のアナザーストーリー」
第三章 「坂本龍馬のアナザーストーリー」
第四章 「仏教界のアナザーストーリー」
第五章 「未完の明治維新」
※展示期間中、これらの内容は変更・発展することがございます。ご了解ください。
主催:京都佛立ミュージアム
協賛:本門佛立宗
協力:宮内庁、英国外交文書資料館、京都国立博物館、京都市歴史資料館、京都市元離宮二条城事務所、高知県立坂本龍馬記念館、同志社大学図書館、日蓮宗宗務院、本門佛立宗本山宥清寺、関家新助、小美濃清明
後援:京都府、京都府教育委員会、京都市、京都市教育委員会、京都新聞、KBS京都、FMαステーション
入館料無料 平日10時ー16時 土日祝 10時ー17時
休館 月曜日(※但し、月曜日が祝祭日及び25日のときは開館、翌日代休。)
京都佛立ミュージアム:京都市上京区御前通一条上ル東竪町110